料理

土井善晴先生の『伝説の回』がかなり哲学的だったので通常回と比較してみた

土井善晴先生の塩むすび回、ずっと観たかったんです。
伝説の回を観られる日が来るなんて!
再放送ありがとうございます!
2016年11月6日に再放送されたのを観て、さっそく記事にしました。

『伝説の回』は怒り新党で放送されて話題に

 

『伝説の回』というのは、NHK「きょうの料理」の塩むすびの回。

本放送は2014年10月30日だったそうです。

 

「大丈夫かなー。」なんて、まさか土井先生も心配していたとは…。

当時のまとめられていた記事がすごくおもしろかったです。

塩むすび回は、2015年3月放送の「マツコ&有吉の怒り新党」新・3大で特集されて一気に有名になりました。

 

今ではすっかり土井先生ファンの私も、
このとき初めて土井先生のことを知りました。

たまたまリアルタイムで観ていて、めちゃくちゃおもしろかったんです。

塩むすびだけで15分とは・・・!!!!

料理をしない人でもさすがにわかる「マジかよ・・・!」感。

もう紹介する料理なくなっちゃったのかなーなんて思っていました。
(土井先生すみません)

 

「伝説の回」の全容は「塩むすび15分」のあと「焼き味噌むすび10分」だった

きょうの料理の放送では、毎回2品のお料理の作り方が紹介されます。

この回では、なんと2品目もおむすびでした!笑

25分間で塩むすびと焼き味噌むすび。

すさまじい神回ですね……。

『伝説の回』の時間配分を通常回と比較してみた

さっそく比較していきます。
かなり長いですが、録画を再生しつつ時間を割り出しました。

 

土井先生ファンならではのポイントもおさえたつもりです。

まず、通常回のテンポを知っていただきたいので、2016年10月10日放送のきょうの料理「新栗のうま煮」の回からご紹介します。

通常回『新栗のうま煮』時間配分

0:00〜 オープニングトーク・料理紹介(2分10秒)
2:10〜 包丁で栗をむくときのコツの解説
鬼皮をむく・1個目(46秒)
2:56〜 鬼皮をむく・2個目(34秒)
3:30〜 渋皮をむく・1個目(26秒)
3:56〜 渋皮をむく・2個目(24秒)
4:20〜 後藤さんのダジャレ(8秒)
4:28〜 むいた栗を氷水にさらす
(すでにむいたものが15個くらい入っている)(27秒)
4:55〜 ざるにあげる(13秒)
5:08〜 干ししいたけがおすすめの理由・戻すときのポイント解説
(すでに戻してあったものを使用)
(42秒)
5:50〜 しいたけの戻し汁をとっておく(10秒)
6:00〜 水を足す(20秒)
6:20〜 コンロに火をつける・サラダ油を熱する(18秒)
6:38〜 鶏もも肉を炒める・火を通す際のポイント解説(1分12秒)
7:50〜 鶏肉をいったん取り出す(15秒)
8:05〜 後藤さんのダジャレ(2回目)(5秒)
8:10〜 同じ鍋にサラダ油を入れ、こんにゃくを入れる(すでに下茹でが済んでいるもの)(15秒)
8:25〜 にんじんを入れる(4秒)
8:29〜 しいたけを入れる(4秒)
8:33〜 合わせて炒める・具材の役割・触感の違い・彩りの解説(42秒)
9:15〜 鶏肉と栗を同時入れ(10秒)
9:25〜 酒を入れて混ぜる(25秒)
9:50〜 干ししいたけの戻し汁を入れて混ぜる(30秒)
10:20〜 落としぶたをして煮汁の沸騰を促進(20秒)
10:40〜 落としぶたを取り、アクを取る
アクを取るか取らないかの解説(1分2秒)
11:42〜 砂糖を入れ、すぐ落としぶたをして中火で10〜15分煮る
(隣のコンロにすでに煮たものが置いてある)(26秒)
12:08〜 栗が煮えているかのやわらかさをチェックしてから
醤油と塩を入れる(今回はすでに入っている)(22秒)
12:30〜 煮汁がなくなったら鍋を振って混ぜ、照りを出す(45秒)
13:15〜 火からおろし、盛りつける
本来は少し冷ましておくのが良いという解説(40秒)
13:55〜 『新栗のうま煮』完成
うま煮画アップ(15秒)
14:10〜 後藤さん試食・コメント(13秒)
14:23〜 再びうま煮アップ(20秒)
14:43〜 レシピ材料一覧とポイントをおさらい
うま煮エンディング(22秒)
15:05〜 2品目の料理へ

お疲れ様でした。長かったですよね。

おさえておいてほしいポイントは以下にまとめました。

 

 

要点まとめ(新栗のうま煮)

  • 「解説」が6回
  • 「差し替え(下処理済みと交換)」が5回
  • 「後藤さんのダジャレ」が2回
  • 「土井先生がむいた栗」は2個
  • 「新栗のうま煮だけが映っていた時間」は35秒

 

「差し替え」が5回と、多いのがわかります。

きょうの料理名物「後藤さんのダジャレ」も2回炸裂しています。

 

あと、もうひとつ声を大にしてお伝えしたいのは、
土井先生の手際の良さは異常だということ。

栗をむくときの時間を見るとわかりやすいと思います。

2:10〜 包丁で栗をむくときのコツの解説
鬼皮をむく・1個目(46秒)
2:56〜 鬼皮をむく・2個目(34秒)
3:30〜 渋皮をむく・1個目(26秒)
3:56〜 渋皮をむく・2個目(24秒)

なめらかにトークしながら、作業時間にほとんど誤差がありません。

この正確さは本当に神様だと思っています。

 

伝説の回『塩むすび』時間配分

 

では、いよいよ塩むすび回にいきましょう。

塩むすび回は画像つきでお送りします。

 

 

0:00〜 オープニングトーク・料理紹介(2分45秒)
2:45〜 洗い米の作り方・保存のしかたの解説(1分05秒)

3:50〜 洗い米を炊くときの水分量の解説・ごはんの炊き方(50秒)
4:40〜 必要な道具の解説(杉板・さらしの布巾)(1分20秒)
6:00〜 手洗いの重要性の解説・土井先生手洗い(1分)

7:00〜 後藤さんも手洗い(30秒)

7:30〜 さらしを濡らしてお茶碗を持つ(20秒)
7:50〜 おむすびづくり1個目(15秒)
8:05〜 2個目(10秒)
8:15〜 3個目(10秒)
8:25〜 4個目(10秒)
8:35〜 5個目(15秒)
8:50〜 6個目(10秒)
9:00〜 7個目(13秒)
9:13〜 8個目(19秒)
9:32〜 手に塩をつける(38秒)
10:10〜 塩でにぎる、1個目(5秒)
10:15〜 2個目(5秒)
10:20〜 にぎり方の解説・3個目(25秒)
10:45〜 4個目(8秒)
10:52〜 後藤さん1個目(18秒)

11:10〜 土井先生5個目(10秒)
11:20〜 後藤さん2個目(10秒)
11:30〜 手元のお片づけ(残り1個は割愛)(27秒)
11:57〜 完成・塩むすびアップ(10秒)
12:07〜 塩むすびのいたみにくさの解説(23秒)
12:30〜 後藤さん試食・コメント(17秒)
12:47〜 塩むすび画アップ(28秒)
13:15〜 海苔をあぶる・海苔のあぶり方・裏からあぶると香りが良くなるのはなぜかの解説(33秒)
13:48〜 海苔を巻く・1個目(7秒)
13:55〜 2個目(9秒)
14:04〜 海苔むすび完成・すぐに胡麻をする
海苔おむすび画アップ(26秒)
14:30〜 胡麻をまぶす・1個目(5秒)
14:35〜 2個目(15秒)
14:50〜 胡麻むすび完成・海苔むすび胡麻むすび画アップ(22秒)
15:12〜 手元のお片づけ・塩むすびエンディングトーク(8秒)
15:20〜 2品目の焼き味噌むすびへ

 

こちらも要点をまとめました。

 

要点まとめ(塩むすび)

  • 「解説」が7回
  • しかも開始直後いきなり「解説」4連発
  • 「手洗い」だけで1分30秒
  • 「土井先生がにぎったおむすびの数」は述べ17個
  • 「差し替え」はゼロ
  • 「後藤さんのダジャレ」がゼロ
  • 「おむすびだけが映っていた時間」は1分26秒

違いがおわかりでしょうか。

再度、新栗のうま煮回のまとめと比較します。

新栗のうま煮回

  • 「解説」が6回
  • 「差し替え(下処理済みと交換)」が5回
  • 「後藤さんのダジャレ」が2回
  • 「土井先生がむいた栗の数」は2個
  • 「新栗のうま煮だけが映っていた時間」は35秒
塩むすび回

  • 「解説」が7回
  • しかも開始直後いきなり「解説」4連発
  • 「手洗い」だけで1分30秒
  • 「土井先生がにぎったおむすびの数」は述べ17個
  • 「差し替え」はゼロ
  • 「後藤さんのダジャレ」がゼロ
  • 「おむすびだけが映っていた時間」は1分26秒

明らかに土井先生みずからおむすびをにぎりすぎています。
すでににぎっておいたものが、こちらにありません

そして圧倒的におむすびだけが映りすぎています。
さらに後藤さん恒例のダジャレがまさかのゼロ

これはもはやノーカット版・土井先生のお料理解説講座です。

感想→テレビ版・土井先生の料理講座だった

私は2015年9月から土井先生のファンになり、現在までに講座参加経験が4回あります。
その講座で聞いた貴重なお話が、この塩むすび回ではバンバン語られていました。

定番である洗い米の炊き方も、土井先生の口から語られることはそう多くありません。
「海苔はなんで裏からあぶると香りが良いのか?」については、
土井先生の著書「おいしいもののまわり」にも掲載されている重要なお話です。

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それから、怒り新党では衝撃とされた「手洗い」の部分についても
「ちゃんと子どもに手洗いを見せてあげましょう」など
教育的な側面からもお話しされていました。

土井先生ファンとして、こんなにありがたい放送回ってなかなかないです。
もちろんいつもありがたいですよ。
その中でも、基本中の基本を教えてくれるこういう解説回、すごく大事です。
今後もこういう放送回があってもいいなぁと思いました。

「おもしろい」という意味での伝説回でしたが、
「貴重」という意味でも伝説回でした!
でもさすがにおむすび8個いったときは笑いました。
にぎりすぎですw

いやー、でも本当に観れて良かったです。

今回のまとめ 〜料理から人生を学ぶ〜

土井先生って、急に考えたこともないような質問をするんですよね。
たとえば、「大根の皮むくのはなんで?」とか。
むくって教わったから、じゃ理由になってないんです。

海苔のあぶり方についても、ただ教わったからそうするだけじゃなく、
「なんでだろう?」って考えられるか、そうでないか。
その違いは、明らかに人生に対する姿勢を変えていくと思うんですよね。
海苔の理由について知りたい方は講座レポをどうぞ。

「そもそも論」とか「原理原則」とか呼び方はさまざまですが、
ちゃんと理由を知って行動することで、
「ただ教わったからそうするだけの自分の意志のない人生」から
「ひとつひとつが意味のある人生」になっていく。

私はいつも土井先生に人生に対する姿勢を教わっています。
そして実際に料理で実践しています。
「哲学」という言葉についてもなんとなく雰囲気で使うのはイヤなので調べました。
そしたら、土井先生のお話は本当に哲学なんだなぁと改めて感じました。

【哲学】てつがく
人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観。

これでまたひとつ賢くなれました。

最後に土井先生の新著をご紹介して終わります。

ひとことでいうなら「泣ける料理本」

「炊きたてのごはんと具沢山のお味噌汁があればそれだけで充分じゃないか!」

と一流の料理研究家みずからが提案してくれています。

がんばるママたちの肩の荷をかたっぱしから降ろしていってます。

自炊する習慣をつけたいひとり暮らしの方にもおすすめです。

私もこのところお味噌汁しか作っていませんが、ずっとおいしいです。

土井先生の哲学をぜひ一度感じてみてください。

もっともっと土井善晴先生の素晴らしさを伝えていきたいなぁと、改めて思うマコトでした。

長々と読んでいただきありがとうございました!

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